Nectar 3 Plusを使ってハモリを自動生成する

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iZotopeNectar 3 Plusを使ってハモリを自動生成する方法を簡単にまとめました。

環境

Studio One - 4.6.2.58729 Win x64 (Built on Jun 3 2020)
Nectar 3 Plus - v3.3.0816.WIN64.VST3

今回使う音源

Nectar 3はボーカルに使用することが多いと思いますが、今回はギターです。
ただスケールなぞっているだけのフレーズで面白味も何もないですが、これに対してハモリを付けます。
音作りにはプラグインアンプシミュレーターのBIAS FX 2を使っています。

自動生成の手順

  1. Pitchモジュールの設定を行う

    Pitchモジュールはピッチを補正するときに使用するモジュールですが、
    左側にあるVOCAL REGISERSCALEは後述するHarmonyモジュールと連動しています。
    ここで設定した内容に合わせてハモリが自動生成されます。

    • VOCAL REGISTER
      ピッチの分析方法をLowMidHighから設定します。
      基本的にはMidで大丈夫だと思います。

    • SCALE
      ピッチ補正をするスケールを設定します。今回はCメジャースケールを選択しました。

  2. HarmonyモジュールをNectar 3に追加する

    Harmonyモジュールを追加します。デフォルト設定は以下のようになっています。

  3. HarmonyモジュールのボイスX/Yパッド・コントローラーにハモリのボイスを追加する

    Harmonyモジュールの左側にあるボイスX/Yパッド・コントローラーに、ボイスと呼ばれるノードを追加します。
    このボイスがハモリになります。設定に応じて3度上のハモリや5度下のハモリ、オクターブ上のユニゾンなどが可能です。
    ボイスの設定については公式ドキュメントのVoice Node Controls Panelを参照してください。

    今回は3度上のボイスを追加しました。デフォルトで追加されていたユニゾンのボイスは削除しています。

  4. 転調に対応する

    元の音源を聴くと分かりますが、後半のフレーズで転調しています。
    転調がある場合は、自動生成されたハモリが最初にPitchモジュールのSCALEで設定したスケールを外れてしまうため、おかしく聴こえることがあります。
    これに対応するには、PitchモジュールのSCALEを変更するオートメーションを書けばよいです。
    今回はルート音だけ変更すればよいので、CメジャーからDメジャーに変わるようにオートメーションを書きました。

  5. 完成

    これでハモリの生成は完了です、お疲れ様でした。出来上がったものを聴いてみてください。
    元の音源→ハモリ有(転調未対応)→ハモリ有(転調対応済)の順に流れます。

参考

ハーモニー - Nectar 3 Help Documentation
ピッチ - Nectar 3 Help Documentation